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ニキビ治療
(尋常性痤瘡)
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ニキビとは
ニキビとは、顔、背中、胸元など皮脂の分泌がさかんな部位にできやすい、毛穴に一致した炎症や膿をともなう丘疹のことです。ニキビは一般に使用されている呼び名で、医学的には尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)、座瘡と言います。
ニキビは10~30歳代までの思春期から青年期の男女に多く見られます。当院でも、毎日数名は新患でニキビの患者さんがいらっしゃいます。
ほとんどの人が一度は経験するニキビですが、重症化の程度には遺伝性因子や年齢、その時の生活習慣が大きく影響します。ニキビの発生そのものを予防することは非常に難しいことです。だからこそ、ニキビ治療で最も重要なことは「早期に治療を開始して重症化を予防する」「重症化によって生じる永久に残る凹んだニキビ痕や瘢痕をつくらない」ことです。
赤いニキビ、膿をともなうニキビは突然できるのではありません。ニキビは、面皰(めんぽう)と呼ばれる、毛穴の詰まりからはじまります。
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白ニキビ
毛穴は開いておらず、皮膚内に黄白色の内容物が見える状態。
白ニキビは閉鎖面皰とも言います。
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黒ニキビ
毛穴は開いており、表面には角栓が黒く見えている状態。黒ニキビは開放面皰とも言います。
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赤ニキビ
主に白ニキビが悪化し、炎症をともなうようになったものです。
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黄ニキビ
黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、炎症が激しくなって膿をともなう状態です。
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嚢腫
嚢腫とは、赤ニキビや黄ニキビの炎症がさらに進んで皮膚の下に膿がたまった袋ができた状態です。
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結節
嚢腫と同様に赤ニキビや黄ニキビが悪化することで生じます。
皮膚にしこりのようなものが触れる状態です。
ニキビが悪化し、黄ニキビや嚢腫や硬結となってしまうと、必要な治療をおこなっても、症状改善後に瘢痕となる可能性が高くなります。ニキビ治療では、黄ニキビや嚢腫、結節となってしまう前に治療を開始することがとても重要です。
にきび治療方針
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原則として、日本皮膚科学会の尋常性座瘡治療ガイドラインのアルゴリズムを基準としています。
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保険診療でおこなうニキビ治療は、急性炎症期と維持期で使用する薬剤が異なります。
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急性炎症期では、炎症の程度によって抗菌薬の内服をおこなう場合があります。
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急性炎症期では、皮膚の角化抑制のための塗り薬と、抗菌薬の塗り薬を使用します。
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炎症をともなうニキビが減少してきたら、皮膚の角化抑制のための塗り薬を時々使用するようにします。また、抗菌薬の塗り薬は赤いニキビができた時のみ使用します。
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維持期の治療として、ニキビができなくなってきても、治療を終了してしまうのではなく、面皰がニキビに移行することを予防するため、治療開始から1年程度(10代の場合は、20歳くらいまで)は過酸化ベンゾイル(先発品:ベピオ)あるいはアダパレン(先発品:ディフェリン)を1日1-2回外用することを推奨しています。
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肌質(脂性肌)改善目的でおこなう自費診療のレーザーフェイシャルは、保険治療に優先して推奨するものではありません。
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保険治療ではどうしても改善しない
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副作用により保険治療がおこなえない
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保険治療の外用薬、他施設での自費治療のピーリングなど、外用薬による治療でかぶれる
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保険治療に加えてさらに高い効果を得たい※肌質(脂性肌)改善目的でおこなうレーザーフェイシャルの効果は、保険診療で受けられるニキビ治療薬を併用すると最も高い効果を得られます。
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初診の方へ
受診時に健康保険証をお持ちください。 また、お薬手帳や各種医療証、紹介状等をお持ちの方は、あわせてご持参ください。
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